ウィーンの古楽器博物館〜芸術的なピアノと出会う&弾ける編〜

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前回は、ウィーンの古楽器博物館に訪れたはずなのに、甲冑や武器ばかり展示されており、「一体、私はどこに来てしまったんだ?」という失敗をしたお話を書かせていただきました。

◯ 関連記事:ウィーンの古楽器博物館〜ハプニング編〜

無事に古楽器博物館に到着しましたので、今回はその模様をご紹介させていただきます。

私はピアノなどの鍵盤楽器に興味を持って古楽器博物館を訪れましたので、ここではピアノなどの鍵盤楽器を中心に、展示されている楽器をご紹介します。

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古楽器博物館は芸術的作品で溢れている

私が訪れた時間帯の問題なのか、そもそも観光客が訪れる場所ではないのか、どちらが正しいのかはわかりませんが、見学者は私だけでした。

世界三大ピアノのベーゼンドルファーが惜しげも無く、たくさん展示されていることに感動し、鍵盤楽器コーナーの見学をはじめます。

鍵盤楽器コーナー

それでは、鍵盤楽器コーナーをご紹介します。広大な館内には、様々なタイプのものがあって、鍵盤楽器がどのように発展してきたのかを見ることができます。

私は特に、装飾品としての付加価値が加えられたピアノやチェンバロが好きです。

ピアノやチェンバロといった鍵盤楽器は家の中で場所を取る楽器ですから、インテリアという側面も重視されており、表面には彫刻や絵画が描かれるなど、高い芸術性を持つ楽器として発展してきたようです。

この楽器はテーブル型でそれほど大きなものではありませんが、椅子まで手の込んだ装飾が施されています。

貴族のお屋敷の装飾品としてふさわしい楽器だったのですね。

こちらは光の反射で少し見えずらいですが、前面に絵画が描かれています。それも、鍵盤の蓋の内側まで。

鍵盤が2段になっていますし、チェンバロでしょうか。(それほど詳しくないので、遠目に見てもわかりません。。)

ちなみに、チェンバロが盛んだった時代は、鍵盤の色(白と黒)が現在と逆になっていましたが、演奏する貴族の女性たちの手が白く美しく見えるように、鍵盤の色の配置が逆になり、現在に至るそうです。

ここで、係の方を見つけたので、写真を撮って良いか尋ねてみました。

ドイツ語で尋ねてみましょう。

“Darf ich here Photos machen?”(ダーフ イッヒ ヒア フォトズ マッヒェンと読むそうです。by NHK「旅するドイツ語」)みなさん英語が流暢なので、ドイツ語はできなくても問題ないのですが、覚えたことは使ってみたくなる性分です。

係の方にお伺いしたところ、写真撮影がOKというだけでなく、弾いても良いピアノがあると教えていただきました。

それがこちらです。

パンタロンを弾いてみよう

ピアノではないですね。この楽器は「Pantalon パンタロン」です。ピアノが発明される前の時代にあった鍵盤楽器です。

ピアノは大きな楽器ですが、1800年頃までの鍵盤楽器はテーブル型のこのようなタイプがメジャーだったそうです。

これだけ鍵盤部分にカバーが付いていなく、自由に弾いて良いとのことでしたので、私も弾いてみました。

この国で弾くべきなのは、モーツァルトのピアノソナタなのかな?なんて思って、出発前に練習したピアノソナタの右手メロディーを弾いてみました。(これでいっぱいいっぱい。もし、88鍵盤あっても右手メロディーしか弾けない初心者の私。)

パンタロンの音は、ハンマーで叩くポワーンとした優しい音ではなく、カリッとした弦を弾く音がします。

誰もいない館内にピアノソナタが響き渡って、私は満足です。(右手だけだけど。)

パンタロンで少し遊んだ後も、芸術的なピアノの見学は続きます。

こちらも大変美しいピアノでしたので、ご紹介します。

金の装飾が施されており、絢爛豪華なピアノです。

これが似合うのはもはや宮殿のようなお屋敷でしょうか。

正面から見ると、譜面台の装飾の美しさが際立ちます。

奏者もこの美しさを堪能できるなんて贅沢です。他にもたくさん芸術的なピアノがありましたので、美術館に行くのと同じ感覚で訪れることができる場所だと思います。

おわりに

古楽器博物館には芸術的なピアノがたくさん保管されており、どれも現在に至るまでその美しさを保持しており、見応えがありました。

ピアノ以外にも、バイオリンなど他の楽器の展示もあります。(装飾品としての美しさは鍵盤楽器が1番なのかな?)

あまり、いろいろな観光ツアーを検索してみましたが、ツアーではあまり訪れない場所のようです。古楽器博物館は新王宮にあり、アクセスしやすい場所かと思いますので、ツアーにご参加の方でも、自由時間に訪れやすいのではないでしょうか。

これからウィーンを訪れる方には、是非ともおすすめしたい穴場な観光スポットだと思います。

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