東京から近く、気軽にアクセスしやすい温泉地として、熱海と箱根のどちらに訪れるか悩みませんか?どちらも特徴があり、雰囲気や宿泊施設の価格帯が異なるので、目的に応じて旅行先を決めましょう。
今回は、熱海と箱根を比較して、どちらがどのような目的の旅行に適しているのか、検証した後に、おすすめのホテル・旅館を紹介します。
結果だけ知りたい方は結果発表を、おすすめのホテルは熱海のホテル・箱根のホテルをクリックしてください。
なお、どちらが良いかは、あくまで筆者の個人的意見であることをご了承ください。
源泉の量と種類
温泉地として、源泉の湧出量と種類を比較します。
熱海
熱海温泉は、湧出量毎分16600リットル、平均温度63度、源泉数は500箇所以上と、とても豊富な温泉が出ています。無色透明で、ナトリウム・カルシウム 塩化物温泉が多いです。弱酸性なので、お肌に優しく、お子さんも安心して入れます。
箱根
箱根温泉(箱根町に湧出する温泉)は、全国5位の湧出量で毎分19500リットル、源泉数は345箇所で、宿泊者数・宿泊施設数・宿泊施設定員数が全国で1位の日本を代表する温泉観光地です。
源泉の種類は多様で、アルカリ性単純温泉、ナトリウム 塩化物温泉、カルシウム 硫酸温泉などを含む約20種類があるというから驚きです。
源泉で選ぶのであれば、量が多く種類の多い箱根に軍配が上がりますが、宿泊するホテルがどのような源泉を引いているかチェックしたほうが良さそうです。お子さんや肌が気になる方は、酸性が強い温泉を避けるのも一案です。
宿泊の目的(高級宿、グループ旅行、家族旅行)
熱海、箱根ではどのような目的・利用が多いのかデータとともにご紹介します。熱海と箱根では少し違った傾向が見られます。
熱海
熱海はひっそりとした歴史ある高級旅館がある一方で、大型のホテルも多くあります。価格帯にも幅があり、特別な日のための高級宿からグループでの手軽な旅行に使えるホテルまで、選択肢が多いです。
また、少し古いデータですが、熱海市が公表している宿泊施設数(平成27年度末時点)によると、熱海には旅館が116軒、寮・保養所が175軒あります。バブル期に社員旅行の目的地や会社の保養所として熱海が選ばれていたこともあり、まだそのような目的での利用も多くみられるようです。
また、熱海は海水浴場「熱海サンビーチ」があるため、家族旅行や友達・カップルでアクティブに過ごしたい方にも向いています。
グループ旅行や家族旅行でアクティブに楽しみたい方は熱海を選ぶのが良さそうです。
箱根
箱根は大型のホテルがたくさんあるわけではなく、どちらかというと中小規模の旅館が多くあります。
「じゃらん宿泊旅行調査2021」によると、旅行の理由として「魅力的な宿泊施設が多かった」で神奈川県は3位となっています。箱根を旅行する主な目的として、「素敵な宿に宿泊することが旅の主な目的」となっているケースが多いことが考えられます。
箱根は、高級な宿も多く、温泉・料理で癒されながら高級宿で非日常を感じたいというニーズも満たせるのではないでしょうか。
また、観光庁が公表している「旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究」(2019年)では、1泊2日の宿泊旅行の場合、一人当たりの平均宿泊費は約9300円、平均交通費は約11200円と結果が出ています。都内からの交通費があまりかからない箱根では、交通費が浮いた分少し高級な宿も予算の範囲内となりそうです。
どちらの観光地も多様なタイプの宿がありますが、箱根の方がこじんまりとした高級宿が多くあり、グループ旅行や子供とアクティブに遊びたいという方は熱海の方が宿泊先の選択肢が多いかもしれません。
観光地
どちらも充実した観光スポットがありますが、その種類は異なります。
熱海
熱海海上花火大会
熱海の海は海水浴だけでなく、熱海海上花火大会も開催されています。この花火大会は夏季だけでなく、1年を通して開催されています。
熱海城
天守閣の展望台は、熱海市街を一望できるだけでなく、天気が良ければ、初島・大島まで眺望が可能です。この景色だけでも十分楽しめますが、ジェットバスタイプの足湯もあり、景色を楽しみながら足の疲れも癒せます。
また、熱海城の隣には、熱海トリックアート迷宮館があり、目の錯覚を利用して立体に見えるアートがあり、写真を撮って楽しめます。子供だけでなく、大人も楽しめる施設です。
他にも、約3500点を所蔵するMOA美術館、パワースポットの來宮神社(来宮神社)、伊豆山神社など、観光スポットはたくさんあります。
箱根
箱根彫刻の森美術館
屋外美術館でいろんな芸術作品を体感できる美術館です。触ったり、中に入って見学できる体験型の作品が多い一方で、ピカソ館では300点を超える作品を所蔵しています。また、屋外には足湯もあり、休憩しながら楽しめる美術館です。
ポーラ美術館
モネ・ルノワールなどの印象派を多くコレクションしており、ファンも多い美術館です。都心の美術館にはない、ゆったりとした空間で名作を鑑賞できます。また、レストランでは企画展に合わせたメニューがあるのも楽しいです。
他にも、箱根には、星の王子さまミュージアム、箱根ガラスの森美術館、箱根美術館といった美術館は見応えがあります。また、大涌谷で温泉の強い匂いとともに湧く様子を見て、黒玉子を食べるのも箱根ならではの思い出となります。
熱海・箱根、どちらも観光スポットが多く、どこに立ち寄るか悩むところですが、美術館などの展示を楽しみたい場合は、箱根の方が選択肢が多く、海や花火を楽しみたい場合は熱海を選ぶと良さそうです。
日帰り温泉
日帰り入浴が可能な施設についても、日帰り入浴の施設、日帰り入浴が可能なホテルなど、いくつかの種類があると思いますが、こちらについても熱海と箱根で違いが見られました。
熱海
熱海での日帰り温泉施設といえばオーシャンスパFuua(フーア)です。2019年にオープンした施設で、温泉だけでなく、岩盤浴、レストラン、お土産処もあり、1日フルで楽しむことができます。
熱海は大型のホテルで日帰り入浴のプランを実施しているところが多くあります。その中から、ホテルミクラスと大月ホテルは以下のページでご紹介しています。日帰り入浴とランチのプランなどがあり、日帰りでも充実したプランがあります。
Fuuaもミクラスも、オーシャンビューの露天風呂があり、温泉の水面が海と繋がって見えるインフィニティ仕様なのが美しいです。

箱根
箱根は日帰り入浴施設が充実しています。箱根湯寮、天山湯治郷、天成園は館内施設も充実しています。小涌園ユネッサンのような温泉テーマパークもある一方で、高級な宿の温泉とエステの日帰りプランもあるので、いろんな用途に合わせて選べそう。
どちらも温泉で疲れを取りたいとい目的で訪れるための日帰り温泉は充実していますが、箱根には温泉テーマパークの小涌園ユネッサンがあるというのが大きなポイントです。
東京からのアクセス
まずは、東京からのアクセスについて紹介します。
熱海
東京から熱海へのアクセスは、JR東京駅より新幹線こだまで約45分(約4300円)でJR熱海駅に到着です。交通費を抑えたい方は、JR東海道本線で約1時間45分(約2000円)を利用することもできます。乗り換えは不要で、アクセスは簡単です。他にも、JR新宿駅やJR池袋駅から向かう場合は、特急踊り子号で約1時間30分でアクセス可能です。
箱根
東京から最も近い観光地である箱根へのアクセスは、小田急新宿駅からロマンスカーで約1時間15分(約2300円)で箱根湯本駅に到着します。ロマンスカーの前後には展望席もあり、普段見れない景色も楽しめます。なお、予算を抑える場合は、新宿駅から小田原駅まで小田急線の特別快速を使い、小田原駅から箱根湯本駅まで箱根登山鉄道を使うと、約1時間40分(約1840円)でアクセス可能です。
車で行く場合は、道路状況にもよりますが1時間30分程度でアクセスも可能。
どちらも都内からのアクセスは便利です。熱海は新幹線を使うと45分という短時間でアクセス可能ですが、ロマンスカーの展望席を楽しめる箱根も魅力的です。
食事(ランチ)
ここでは、宿での食事ではなく、街中でいただけるランチで比較します。
熱海

熱海のグルメといえば、伊豆近郊の新鮮なお魚で作るお刺身や干物が有名です。
今回は、熱海駅から徒歩2分にある囲炉茶屋をご紹介します。写真は3種の干物定食に鯵のたたきがついたセットです。生シラスもついていて、とても贅沢です。他にも金目鯛の煮付けやマグロのお刺身なども美味しくて人気です。
囲炉茶屋にはオープン時間の少し前に到着することをおすすめします。お昼時になると、15組以上待っていることもあるほどの人気店です。なお、4名以上でコース料理をお願いする場合は予約も可能です。
箱根

箱根のグルメでおすすめしたいのは、駅から徒歩3分にある直吉の湯葉丼です。箱根山からの湧水を使って作られた湯葉を椎茸やネギとともに、出汁で煮込んだ湯葉丼が有名です。
写真の湯葉丼は1100円ですが、他にも湯葉丼+湯葉刺し+姫豆腐のセットが1700円、湯葉丼御膳は2300円です。サラッと食べられる湯葉丼はリピーターも多く、箱根に来たら必ず訪れるという方も。
特に、温泉旅館では夕食が会席料理でボリュームが多いこともあるので、ランチを軽く済ませたい場合にもおすすめです。
なお、直吉は人気店なので、オープン直後に行くのがおすすめですが、順番待ちのシステムがあり、電話番号を登録すると自分の順番が近くなったら呼び出しがあるので便利です。12時過ぎると1時間以上待つこともあるので、時間には余裕を持つと良さそう。
結果発表!熱海・箱根どっちがいいの?
結果として、旅の目的でどちらが良いかが異なりますが、以下のようにまとめることができます。
- 熱海が向いている方はこんなタイプ
- 友達や子供たちと海水浴・花火・トリックアートなど、アクティブな旅行がしたい
- 商店街での食べ歩きや足湯など、街歩きを楽しみたい
- 海が見える温泉が好き
- 箱根が向いている方はこんなタイプ
- いろんな温泉を楽しみたい
- カップル・夫婦の記念日を高級宿で祝いたい
- 子供と遊ぶのは、海より温泉テーマパークが良い
- 山の見える温泉が好き
*あくまでも個人的な意見であることをご了承ください。
熱海・箱根のおすすめのホテル・温泉宿
カップル・夫婦での特別な日の旅行、家族旅行、3世代旅行までいろんな目的にあったホテル・旅館をご紹介します。
熱海
古屋旅館
ふふ熱海
熱海倶楽部 迎賓館
ホテル ミクラス
箱根
箱根藍瑠
箱根湯本温泉 天成園
箱根吟遊
なお、箱根吟遊は近畿日本ツーリストが空室が多く表示されるようなので、空き状況は近畿日本ツーリストから確認するのがおすすめです。
長くなりましたが、熱海・箱根、どちらが良いかについては、それぞれ目的によるところですが、どちらもアクセスしやすい温泉観光地なので、気に入った宿を見つけて訪れてみてください。
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